それでも、キミが好きなんだ




は、恥ずかしいよーっ。


「もう、美鈴ちゃんってばいちいちかわゆいんだから!」


電車に乗り込むと夏穂さんが言う。


「わ、私…改札怖い!」


いつもビクビクしちゃうんだよね。


「ぷっ…桜沢のあの動揺っぷり、面白すぎだろ。」


陸斗君が笑って言う。


「り、陸斗?」


「やべぇ…ツボった。」


「り、陸斗君、笑いすぎだよ!」


「だってなぁ…桜沢、いちいち面白いし。」


うっ…

陸斗君のツボが分からないよ!





――ビクビク。


私は駅に着くと、ビクビクしながら改札を抜ける。



よ、良かった!


今度は大丈夫だぁ。



「意外とすぐ着くもんだね。」


浩太君が言う。


「私、ここら辺に遊園地あるの知らなかった!」


「俺も。中等部からずっと通ってるから知ってはいたけど、行くのは初めてだな!」