それでも、キミが好きなんだ




「あ、あの…これ、ください!」


私は店員さんに言った。






陸斗君…喜んでくれるかな。



私なりの精一杯。

友達なりの精一杯のプレゼント。


受け取って貰えると良いなぁ。







――翌日。



「高山君!これ、あげる!」


「受け取ってください!」


2、3年生まで…



休み時間の度、陸斗君の元には女の子からプレゼントが届く。


陸斗君の机がすごい事に…。



やっぱり人気者。


私のプレゼントもあの中の一つになっちゃうだけなのかぁ。


けど



わ、渡さなきゃ!


だけど



なかなか陸斗君ファンの群れはおさまる事はなかった。


わ、渡すタイミングが!



陸斗君にちゃんと渡したい。


「り、陸斗君…」


私は頑張って群れの中に入り込もうとする。


だけど


押し出されてしまう。


…っ…