「じゃあね。」
寮の側に着くと理世ちゃんが言う。
「へ?理世ちゃんも一緒に…」
「こういうのは美鈴が一人で決めないとだめ!」
な、なるほど…
「わ、分かった!」
「じゃあね。」
「ば、バイバイ!」
私は理世ちゃんと別れると、街へ出る。
よし、頑張って探すぞ!
「香水もちょっと重いかなぁ。」
友達への誕生日プレゼントかぁ。
友達自体、いなかったからなぁ…
けど
陸斗君にはお世話になってるから…
「お菓子?」
いやいや。
陸斗君はお菓子好きだけど…
けど
やっぱり…
夏穂さんには敵わないかもしれないけど…
特別な物を渡したい。
「…あ…」
可愛い…。
こういうの、陸斗君
喜んでくれるかな。
私が見つけたのは黒いベストを着たテディベアのマスコット。
何だか、陸斗君っぽいかも。


