それでも、キミが好きなんだ




叶わない恋なのに…。


「みーすずちゃん!」


「わっ…」


浩太君が私の隣に来た。


「また、陸斗見てる。」


「…うっ…」


「あいつもバカだよなぁ。美鈴ちゃんみたいな魅力的な女の子、振るなんて。」


「り、陸斗君はバカじゃないよ…」


「美鈴ちゃん…」


「夏穂さんに一途なんだよ。だから、振られて当たり前なの。陸斗君の一途なとこも私はすごく素敵だと思ってるから…」


「けど、あいつはずるいよ。」


「え?」


「美鈴ちゃんを振っといて、次の日からは友達として普通にしちゃってさ。美鈴ちゃんの気持ち考えてないよ。」


浩太君が言う。


「ち、違うよ。それが陸斗君の優しさだと思うの。私…陸斗君とは友達でいたい。だから、嬉しかったんだ。」


本当は辛いけど…


「美鈴ちゃんって本当、陸斗しか見えてないよなぁ。」


「へ?」


「けど、俺にもチャンスくれる?」


浩太君が私を見つめ、言う。