それでも、キミが好きなんだ




私は手を振り返す。


やっぱり

可愛い人だなぁ。


女の子として憧れる部分をたくさん持ってる。



夏穂さんは陸斗君と同じで勉強もスポーツも完璧。


学園のマドンナだって陸斗君のファンの子達が噂してた。



私には違う世界の二人なんだ…。






何だか

余計、へこんじゃった。


陸斗君の事、諦めるどころかどんどん気になってるよ。





「高山、パス!」


「おー…」


昼休みの体育大会の練習。


私はバスケの練習をする陸斗君を見つめる。



やっぱり


気付いたら視界には陸斗君が入っていて。



バスケでカッコ良く、活躍する陸斗君を見る度、ドキドキが止まらない。


だめ…なのになぁ。



友達でいようと思ってるのに…


陸斗君への好きはおさまるどころか、どんどん大きくなっていく。



何で陸斗君なんだろう。