それでも、キミが好きなんだ






さっさと諦められちゃえば良いのに。


叶わない恋に意味はあるの…?



どうして、私は


切なくて苦しい恋を選んでしまったんだろう…。



どうして、


よりにもよって陸斗君なんだろう。



違う人を好きになりたかった…。


涙を堪えたくても、堪えられなくて。



だめだなぁ。


泣かないと決めたはずなのに、私はこんなにも弱い。



こんなにも…陸斗君の事が大好き。


だから

こんなにも切なくて苦しくてどうしようもない。



諦められないなら、陸斗君を嫌いになりたい。



けど


私は陸斗君を嫌いになる事なんてできない…。





――翌日。


――ガラッ。


「お、おはよう!」


「おはよ、桜沢。」


――ズキン。


朝の仕事が終わると、教室へ。



今朝も陸斗君と二人きり。


頑張って挨拶したけど…