それでも、キミが好きなんだ







「た、たくさん買ってしまった!」


実家からの仕送りで上手くやりくりしなきゃなのに。



せ、節約しなきゃなぁ。



私はスーパーでたくさん買い物してしまった。


明日も

陸斗君と普通に話したいなぁ。


友達でも良いから側にいたい。



はぁ…

諦める気あるのかな、私。





だけど


――ドサッ。


…え…


私は寮に向かう途中、スーパーの袋を落とす。



…っ…


見てはいけないものを見てしまった。



陸斗君が夏穂さんがキスをしているのを見ちゃったんだ。


付き合ってるから
当たり前の事。


分かってたはずなのに…


いざ、見ると動揺を隠せない。



胸が苦しくて仕方ない。


嫌だよ。



見たくなかった…。


諦めようと思ってるのに。



私の陸斗君への好きは思ったより大きくて。