私は、逸らした顔を先生に向けると
「あのね、入学式とかは静かにね?後から言われんの、俺だから」
「そんな事か~」
「ちょ、馬鹿アーサ!!」
ゎ、私声に出てた?
気持ち悪いとかじゃなかったんだって安心すると、いたらない言葉が出てしまったみたい。
葵衣に、後ろから頭を叩かれて
「先生~、気を付けま~す!」
って、慌て葵衣が言い直してくれたみたい。
私馬鹿?
「七瀬有紗(ナナセアリサ)」
「……………」
「覚えたから」
「はい!」
私は、一番に覚えてもらえた事が嬉しくて笑顔で返事を返した。
でも
「本当に馬鹿」
って葵衣の言葉が聞こえて、またやってしまったと直ぐに気付いた。
先生は、ため息混じりに私を見て
「お前、体育委員な」
体育委員?
先生の担当だよね!
嬉しいけど、もう口には出さないどこう。
「体育委員、大変だから」
私は、体育委員って強制的に決められたけど嬉しくてこの後の事なんて考えてなかった。