「七瀬ー」


「…………!?」



この声…



先生!!



教室のドアから聞こえた声。


私は何も言わずに先生に駆け寄った。



「何でせか!!」


「ゃ、噛んでるし」



呼ばれた事が嬉しくて、噛み噛み…



「お前、弁当まだだろ?」


「はい…」


「ちょっと、持って来い」



ぇ?



私は先生に言われた通りに持って来ると



「こっち」



って言われて何故か着いたのは体育館。



「ここで食え」


「どしてですか?」


「ほれ、」



先生に見せられた携帯の画面。


昼休みは後5分もしないで終わる時間だった。



「次の授業の先生には言ってあっから…飯、食わない訳には行かないだろ」



あー、何か胸キュン!!



「あ!!」


「な、何だよ」



私が声を出すと先生は、ちょこっと驚いた表情で私を見た。



「先生、先生授業は!?」


「午後はないんだよ…で、誰かさんの鼻血の処理してて俺も今から飯」


「すみません…」



コンビニの袋を、私に見せる様にして袋からおにぎりを取り出した。