純愛爆走族

「無制限のデスマッチだ。
どちらかが気絶もしくはギブアップしたら負け。

ブツは一切使用禁止だよ!
いいね!!」


立花の声に二人は頷く


三好は
恐怖と緊張に今にも卒倒しそうだった


俺はここに来るまでの三好との会話を思い出す


「私は弱い事を他人のせいにして
色んな事から逃げてきました…。

そんな自分とはもう決別したい。
尼寺さんの様に強くなりたい!」


力強く言った三好…

俺は
その言葉にすべてを賭ける




「三好さん!!!」


その時大きな声が飛んだ

見ると
尼寺が手を上げている


そのこぶしは強く握られ
ピンっと親指が真っすぐ立っていた

「頑張ってください!!
三好さんなら、絶対に勝てます!!」

血を吐きながら
尼寺はそれでも笑顔で叫んだ


三好は
涙をこらえて
大きく頷く


そして
低く体制を身構えた