「悪い。
ちょっと行ってくる。」

バイクを降りて
集団の方に向かって歩き出す


「待ってください。
大将一人行かせられないっすよ。」

そう言う健太郎を先頭に他の奴らも
俺に付いてきた


集団に近づくにつれて
鼓動がうるさく響く


「…してください!」

尼寺の声がはっきりと聞こえた

「うぜーんダよ。
大人しくしろ!ガキ!!」

同時に飛び交うドスの利いた声と下品なヤジ


「おい。」


俺は
力任せに目の前の男の肩を引っ張った

「あぁ!?」

威勢よくガンを飛ばして振り返った男

「何してんだよ?」

静かに言うと
男は声を荒げた

「はぁ!?
テメェだれだよ?!邪魔してんじゃんーぞこら?」

虫唾が走るのと同時に
気が付いたら男の殴り飛ばしていた