失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿




どれだけたってもあの5人の中にはあたしは入れない。


あの強い絆の中にあたしは入れないような気がする。


「……また余計なこと考えてるだろ」


余計なことかな?


「そうでもないと思うよ」


「あ、そう」


どうでもいいなら言わないでください。


武がまた時計を見た。


「そろそろか……」


「何が?」


「そういえばさ、俺は亜美が帰って来てからなんもしてやれてないよな」


「いきなり何?別にいらないけど……」


っていうかパーティー開いてもらったし。それはカウントされないの?


「だから、ちゃんとプレゼント」



武が淋しそうに笑っている。


何で?何でそんなに悲しい顔をしてるの?


何でそんなに悲しそうに笑うの?














「よぉ!相変わらず、冗談は顔だけにしとけよって顔してんな」


ガハハという笑い声が聞こえてきた。




「……え?嘘、」


「何だ?久しぶりの俺様のイケメンさに驚いて声も出ないのか?」


髪が落ち着いた茶色になっている。


「大雅……?」


まちがいなく大雅なのに、本人に聞いてしまった。