「んで、お金出そうとしたら断られた」
だろうね。
お礼するために春を呼んだのに、春が払ったら意味もくそもない。
「んでご馳走になって、帰ろうとしたら、中学生は嫌いですか?って聞かれた」
わぁー!
花歩ちゃん勇者!
「思わず、はい、大好きです。性的な意味で。っていいそうになった」
「「「最低」」」
再び3人の声が重なった。
「言ってないからね」
「当たり前」
武が正論だ。
「どうしたの?って聞いたら、友達になってくださいって言われちゃった」
春が嬉しそうに笑う。
本当に幸せなんだ。
花歩ちゃんがかわいくて仕方ないんだ。
「それからいろいろあってね……。いまに至る」
再び雑。
「早く大人になりますって言われたんだよね」
花歩ちゃんも春が大好きなんだなぁ。
隣にいる人に釣り合うきれいな大人になりたい、って思ったんだね。
「焦らなくてもいいのにね。俺だって余裕無くてガキみたいに焦ってんのに」
本当に花歩ちゃんはすごい。
春にこんなこと言わせて、こんな顔させるなんて。
ぜひとも会ってみたい。



