失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿




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翌日、あたしは5年前と同じ様に母のお墓に向かった。


久しぶりの再会になぜか緊張する。


「お母さん、昨日アメリカから帰ってきたよ」


おかえりって声が聞こえたような気がした。


「――――ただいま」


きっと誰よりもあたしを応援してくれてたのはお母さんだ。


「いろんなこと勉強してきたよ」


そして、あたしはやっぱり仕事が好きなんだなぁって思った。


楽しかったの。忙しさが。


なかなか勉強する暇なくても、会社にばっかり顔だせなくても、どこに何をしに行ってもすべてがあたしにとっては楽しかった。


「これであたしちゃんとお父さんを助けてあげられる」


忙しいお父さんを、仕事面で助けてあげることができるようになったのだ。


そして力になってあげられる。


この先、あたしが会社を継いだ時、瑠伊も力になってくれるだろう。


「みんなで力を合わせて生きていくね」


その中にお母さんはいないけれど、きっと見守っていてください。


ついでに明日、みんなに会ってこようと思ってるからその勇気もくれるとありがたいかも。