失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿




プリクラを全員に渡した後、時計を見ればちょうどいいじかん。


今から空港に向かえばちょうどだった。


「そろそろいかなきゃ」


「……」


騒いでいたヤンキーたちがいっきに静まり返った。


「何さ、あんたたちもしかして淋しいの?まぁみんな大好き亜美ちゃんがいなくなるのが淋しいのはわかるけど泣くなよ」


「泣いてねぇよ」


大雅はいつまでたっても冷たいね。


「俺、母さんに買い出し頼まれてんだよ。だから、じゃあな。たまにはラーメン食いに行こうぜ」


ニカッ。


初めて見たかもしれなあ、大雅の笑顔。


八重歯が案外かわいい。


そんな顔してればいいのに。


まぁそんな大雅、気持ち悪くてこっちから願い下げだけどね。



大雅は最後に笑顔を見せて帰っていった。










ねぇ、あんた、頼まれても買い出しなんか行かないじゃんか。