店を出てから時計を見ればまだもう少し時間がある。


「ねぇ、ゲームセンター行こう」


「ゾンビでも倒すのか?」


「倒しません」


「亜美は俺が守るからな!」


「ありがとう颯太。そして大雅はゾンビに襲われろ」


ぶっちゃけいざゾンビに襲われたら多分あたしの方が強いってのは言わないでおこう。


「んで、何しに行くんだよ」


「みんなで写真を撮ろうかと思ってね」


みんなを写真という形で残したい。


できれば自分がめちゃくちゃ写りのいいやつで。


というわけで、詐欺るための専用機械、プリントシールをみんなで撮りに行こうかと思いました。


「写真?……あぁ、プリクラとかいうやつか」


大翔が嬉しそうに言った。


「大翔プリクラ好きなの?」


「あれは盛れる」


「……そっか」


まさかこんなとこで女子高生みたいな言葉が聞けるとは……。


「あれ、400円だし、じゃんけんで払う人決めよう」


何かを決めるときは、だいたいじゃんけんだ。


そして負けたのは、颯太と大雅と亜美と陽。


陽が負けたのはちょっと意外だ。負ける姿を見たことがなかったから。