「大雅、騒ぐなよ」
優真君が焦っている。
このままいったら店に迷惑かけるパターンですもんね。
「まぁまぁ、冗談だって」
本気で焦る大雅が少しかわいそうになったのと、優真君への普段のお礼もかねて、あたしは早めに言っておく。
「亜美、」
騒いでいる大雅たちを尻目に、陽はひたすら食事に精を出していた。
そんな陽がいきなりあたしの名前をよんだ。
「何?」
「食べおわった」
そんな報告いらねぇよ。
「……あたしももうすぐ食べ終わるから待って」
「もう一個食ってもいい?」
まだ食べる気か。
「太るからやめときなさい」
「ちぇ」
かわいく拗ねてもだめだよ。
将来、糖尿病とかになってそうで怖い。
ってかすでに怖い。
「みんなも静かに食べなさい」
「亜美が言うなら」
このヤンキーたちの中で素直なのは颯太だけかもしれない。
その後のお勘定でも、陽が食べ過ぎとかで一悶着あったが、そこは我らのリーダー陽が一言で片付けた。
「そんな文句言うならもっと食っとけばよかった」
みんな仲良く割勘しました。



