その答えは大翔が教えてくれた。
「亜美、ここはいつもみたいに“嫌だよー”って返すとこだから」
いつあたしが“嫌だよー”なんて言った?
「何で?別に最後だしいい「それが駄目なの」
あたしの言葉を遮る大翔。
何がダメなの?
「俺たちはいつも通りが好きなの。そんな最後だから、なんてもんはいらないの。お前はいつも通り、アホでいればいいの」
最後貶されましたけど。
「いつも通り……か」
大雅を見れば大翔をにらんでいる。
それはまるで、“何で言うんだよ”って言ってるみたいに。
“最後だから”はいらない。
「これが一生の別れなわけ?」
優真君の優しい声がした。
「多分違う」
「なら最後じゃないんじゃない?」
優真君が微笑んでいるではないか。
そうか、こいつらはあたしにまた会う気なんだ。
恥ずかしいけど、初めてそれがわかった気がした。
「そだね!なら割勘。陽、めっちゃ食べてもいいよ!大雅が払ってくれるから」
「了解」
「ちょ、おいこら!陽!頼むな!てめっ!くそ、亜美、お前今割勘って言っただろ!」
あー楽しい。



