シュークリームは全部で三種類。
生クリームだけのやつと、カスタードだけのやつと、両方のやつ。
店員はただ、頼み方にびっくりしてただけみたい。
シュークリームが3つとも揃うと、陽はそれを嬉しそうに食べはじめた。
うん、来てよかった。
「すいません、あたしはケーキセットで、ホットミルクティ」
「ケーキはいかがなさいますか?」
「チョコレートケーキで」
「かしこまりました」
陽が食べるのを見守りつつ、あたしは自分の食べたいものを注文した。
その後、みんなもそれぞれ注文していた。
「ってかよ、ここはお前がおごれよ。全員分」
「何でだよ」
店員が去った後、大雅は亜美に言った。
「だってお前一番金持ちじゃん」
確かにあたしにはこれくらいなら安いもんだけど。
んー、まぁ最後だしなあ……
「しゃーないなー」
しょうがない感じを全面に出しつつ、承諾しようとしたら、大雅の顔が少し引きつった。
「やっぱいいや。自分で払う」
「……?うん」
よくわからない心変わり。しかも速攻。
何か気に入らないことでもあったのか?



