シェフが持ってきたのは、ホールケーキ。


「わぁ!おっきいー!」


亜美の嬉しそうな顔に満足したのか、シェフはそのケーキを丁寧に切り分けた。


「亜美さんのは少し大きめにしておきますね」


「ありがとう。大好きよー!」


亜美はいつもたくさん食べる。


昔から亜美のことをよく知っているからこそ、シェフは亜美の分だけ大きめに切ってくれた。


こんなに居心地がいいのも最後。







「また、やろうね」


食事が終わってしまった後、亜美は言った。


そして、みんながそれに笑顔で頷いた。