2人が大きくなるにつれて、自分達の家庭環境をよくわかるようになった。
“人と違う”ことが普通になった。
幼稚園に通うようになり、そこで一生の仲間である、幼なじみたちと出会う。
そこには金井武もいる。
小学生になってすぐのことだ。瑠伊の頭脳が開花したのは。
昔から何かを覚えるのが一番早かった瑠伊。
彼の頭脳はそこら辺にはなかなかいないほど優れていた。
だからこそ、瑠伊は感じた。
――――向いてない
と。
頭がよすぎるとついつい相手を疑ってしまうのだ。
社交の場で相手を真意を考えていたらそれこそキリがない。
そして後継者から辞退した。
確かその頃だ。
母さんが事故に遭ったのは。



