亜美は、青白い顔で家に帰った。
――もうみんなといられないのではないだろうか
そういう不安に押しつぶされそうになったいるのだ。
「っ、亜美?」
瑠伊が亜美を見つけた瞬間、持っていたゲームを放り投げて、亜美の元へと走ってきた。
「なんつー顔してんだよ」
「えへへ」
分かるよね。瑠伊なら。あたしのこと。
だって双子だもん。
「なんで、そんな辛そうで、泣きそうな顔してんだよ」
――――――瑠伊、
「あたし、みんなに嘘ついてるの」
ひどく泣きそうなのに、亜美は決して涙を流しはしなかった。
「武がみんなに、婚約のこと言ったみたいなの」
――――それはやばいだろ
瑠伊は顔に出さないように、ドキリとした。
「しかも、まだなんか言ったみたいで、“何か隠してることあるんじゃないか?”みたいなこと言われて……」
………………え?
瑠伊はびっくりした。
隠しきれないくらいに。
「隠してることあるんじゃないか?って、そういわれたの?」
「うん、」
「そっか」
瑠伊が珍しく言葉に詰まっている。



