それにしても颯太が陽たちと一緒にいる理由にはそんな理由があったなんて……
――知らなかった
もしかしたらこいつらにはみんな何かしらの理由があるのかもしれない。
「もしかしてみんななんか理由がある感じ?」
「そんな感じー」
なんて軽いんだ。
大翔がこんだけ軽く言うんだから、多分みんなかなり軽い理由から始まったに違いない。
「大雅は?」
気になった亜美は順番に聞いてみることにした。
「俺?俺は……その……」
なにやらモゴモゴとはっきりしない。
「言っちまえ」
大翔からの言葉に煮え切らない返事をする大雅。
「……あぁぁぁあぁ!分かったよ。笑うなよ?」
「うん」
「……んだよ、」
「は?」
「海で溺れかけてたとこを助けてもらったんだよ」
ぶっきらぼうに言われた。
ってかお前、溺れてたんかい!
「言っとくけど足つっただけだからな!」
いいわけにしか聞こえませーん。
でもよく考えてみればこの前海で泳いでいたのを見た気がする。



