予想を裏切らないね。
もう、感動する。
そこまで……
「シュークリームが好きなんて……」
カバンから出てきたのはシュークリーム。
「シュークリームにはお茶とかジュースとかより牛乳だよね……」
ははは、
乾いた笑いがあたしの口から漏れる。
「牛乳とクリームの相性はバッチリだ」
陽、あんた、精神年齢いくつだよ。
小学生といい勝負だよ。
「ったく、あれだから女は……」
ふと横からそんな声が聞こえた。
「……颯太?」
「あ、わり、」
あたし、天才だ。
さっきの颯太の母への言葉。今の颯太の言葉。
気付いちゃった。
颯太が女嫌いな理由が。
「お母さんに何かされた?」
あたしがそう言った瞬間、颯太が、聞いてくれ!と必死になった。
「ろくな思い出ねぇよ。母親にかかわると……」
あまりよろしくない思い出ばかりみたいだ。



