あたしのいえは絶対にダメだよ。
みんなが来るような場所じゃない。
「大翔んちは?」
「俺んち無理。今日は親父いるから」
「ならダメだな。怖いもんな、お前の父ちゃん」
大翔と大雅の会話は恐ろしく興味深い。
大翔パパは怖いのか。
この顔の元かぁ、…………。
「何?俺の顔じっと見て。もしかして惚れた?」
よし、みんなでこいつを父親の前に連れていこう。
「陽んちは……無理だろ?」
はじめから無理決定。
「俺んちも今工事中だから無理」
って事は……
「っな!俺んちか?無理無理無理」
激しくクビを横にふる颯太。
「いいじゃんお前んち綺麗だし広いし」
「……だめ?」
色気がないけど色仕掛け作戦。
後ろで大翔がげんなりしてるけど無視。
「……いいけど、笑うなよ?」
笑うなよ?
どんな家だよ。
つっこみたい。
だがしかし、颯太があまりにも真剣なもんだからあたしはおとなしく何も言わず頷いておいた。



