あたしはあることに気が付いた。


「優真君と颯太は年上だよね?」


「うん」


二人が頷く。

ならば……


「分担しよう!」


あたしに馬鹿三人は無理だ。


「別にいいけど」


乗り気でない様子。


「君たち、ちゃんと教えられるよね?」


なんか心配になってきた。

課題?やっちまったぜ!とかいいながら見たら間違えまくってます。とかなしだからな!


「英語なら……」


颯太君。君は英語が得意なのか……。かわいいね。


「できない」


できないのかよ。
できるやつ教えてくれよ。


「いいから、とにかく課題持って集合!」


「どこに?」


おっといけね。

集合場所言ってなかった。


「……ここ?」


あたしたちがいるいつもの場所。
あたしからしたら他校の音楽室。


「……ここはダメだ」


陽が無表情で言う。


「何で?」


「やつが来る」


誰だ。


「んじゃどこでやんの?」


そう聞けばみんなの視線があたしに集中する。


「言っとくけとうちは無理だからね」


あきらかに残念そうな顔しやがって。しかも全員。