失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿




「うっせえ、そんな状況は一生こねぇ、だから、俺らはお前を捨てねぇ」



大雅のぶっきらぼうな言葉に不覚にも涙が出そうになった。



でも、




「それでも、あたしも信じてるよ。でも、約束して。あたしを、捨てて」


これは大事な事だ。


延命治療をするかどうかくらい大事なことで、


高校の文理選択より重要なんだよ。



「……分かった」



ようやく言葉を発してくれた颯太。


「ありが……「ただし」


あたしの言葉を遮って、言葉を重ねる。



「ぜってぇ、助けに行く」



可愛い顔からは想像つかないくらいに力強い言葉。


あたしにそんな有り難い言葉はもったいないよ。



「まー、そーいうこと」


大翔はいつもこんな感じでいい雰囲気をぶち壊す。



「……シュー、クリーム」


「寝言?」



陽は寝ても覚めてもシュークリームのことしか考えてないようです。



さっきまでのシリアス雰囲気を保ったほうがよかったのか?


いや、あたしたちにはそんな雰囲気似合わないね。