「やっぱ、なんかバイトしなきゃ駄目だよな、PSPを手にいれるためには。」

場所をユウの部屋に移し、椅子に反対向きに座り背もたれによりかかりながら、タクヤがつぶやく。

「でも学校でバイトは禁止されてるよ、見つかったら停学になっちゃうし…」

ベッドに座りながらユウが言ってくる。

「そう、そこなんだよネックは。バレないようなバイトなんて思い浮かばねぇし、かと言って小遣いはたかがしれてるし…
なんか売るにしても金目の物はないし。」

そう言いながらタクヤは椅子をグルグル回す
…とタクヤの視線がユウのパソコンに止まる。

「なぁ、そのパソコン…」

「だ、駄目だよ。僕の大事なパソコンなんだから!!
絶対売ったりしないからね!!」

ユウが手をパタパタ振りながら必死に抗議する。

「冗談だって。
そう言えばそれってネットできるよ?」

なにかを思いついたようにタクヤが尋ねる。

「できるけど、どうするの?」

不思議そうにユウが尋ねる。
タクヤはパソコンを立ち上げてインターネットに接続をしながら、

「時代はITだぜ!なんかパソコン使ってできるバイトがあるかもしれないじゃん!!」

と、自信満々に親指を立てた。