部屋に戻ったタクヤは、ベッドの上にねっころがる。

「ユウは夜中に突然荷物を持って出掛けた。
そして、行方不明になった。
依頼主はその時すでに死んでいる。

…じゃあ、ユウは誰に荷物を渡そうとしたんだ?」

タクヤは呟きながら現状を整理した。

「やっぱり、荷物の中身が鍵なのかな?」

タクヤの視線がさっき冷蔵庫から取り出した荷物に向けられる。

「よし。」

タクヤはベッドから立ち上がり、荷物を取り上げ、フタを止めているテープを剥がした。

そして、意を決して荷物の蓋を開けた…



「―――!!」



タクヤが声にならない悲鳴をあげた。

発泡スチロールの荷物の中に入っていたもの。

それは、手首で切断された女性の左手だった。