「ふぁ~あ。」

学校に向かう途中でも、タクヤの欠伸は止まらない。

「おはよ、タクちゃん!!」

ユウがタクヤの背中を思い切りどつく。

「んぁ、ユウじゃん。おはよ~。」

タクヤが欠伸を噛みころしながら答える。

「眠そうだね~。さてはゲームやり過ぎたんでしょ。」

「ん、ちょっとな。
おかげで眠くて、眠くて。」

言いながらタクヤはまた欠伸をする。

「あ、タクちゃんの携帯番号教えてよ!」

「ユウ携帯なんて持ってたっけ?」

「じゃーん!」

そう言うと、ユウは新品の携帯を取り出した。

「バイト代で買っちゃった!!」
「あ、なるほどね。んじゃ、俺の番号。」

そう言って、タクヤはユウの携帯に打ち込み、ついでに自分の携帯にもユウの番号を登録しておく。

「ありがとう!
あっ、早く学校行かないと遅れちゃうよ。」

ユウは学校へと走って行った。