~杏子side~


アタシはあの後、神ちゃんにメールを返す事無く泣き疲れて寝ちゃった。


それ以来、アタシは抜け殻も同然。


勉強も。
遊びも。
そして部活も…


「杏子!最近杏子元気無いけど…大丈夫なの?」

「元気無い杏ちゃんなんて、杏ちゃんらしくないよっ!」

「夏梨と宮か…アタシは元気だからっ!ホントに心配しないで。」


ダメだ、アタシ…
全然笑えてないよ…


でも2人が気付くのも当然だよね。

2人は小学生の頃からの大親友だもん。

どんなにアタシが隠し事したって、2人には筒抜け…


今すぐに神ちゃんを諦めようなんて思わない。

ゆっくり、ゆっくり、自分の好きな人を探していけば良い。



先輩だって、
タメだって。

この小さな1つの学校にも沢山の人が1つ屋根の下で集まってるんだもん。


明日からはまた新しい道を探そう…

アタシはそう心に決めた。