「だって、私…。拓兄ちゃんに彼女が出来たって聞いたら…ショックで…。私拓兄ちゃんのこと本気で好きだった…。好きだったの…」



ナオは泣きながら、秀二に自分の気持ちを言った。



「ナオはそれでいいのか？」



「そ、それでいいってどういう意味？」



「今ナオが言ったこと、兄貴に伝えなくていいのか？」



「もう、バレちゃったよ。用事があるなんて、下手なうそついちゃったし…」



「言わなくて後悔しないか？」



「後悔…」



ナオは悲しみをこらえながら考えた。