秀二が陸上部に正式に入部し、ナオと帰宅することはなくなっていた。
それでも朝は一緒に通っていた。
「秀二、もうすぐ夏休みだけど、毎日練習なの?」
「んー、多分。」
「そっか。ますます暇だなあ。バイトでもしよっかな。」
「バイト?」
「うん、コンビニとか、ファーストフードとかどうかな。」
「あー、夜はやめとけよ。」
「何で?」
「コンビニ強盗があるかも知れねーし、夜道は危険だ。」
「ははっ!秀二、お父さんみたい。」
(お父さんて…)
秀二はナオがアルバイトをする事は良いことかも知れないと思った。
駅伝の大会以来、ナオは拓巳の話をしない。どこか落ち込んだ様子もみられ、秀二は心配で仕方がなかった。
あの日何かあったのかもしれない。しかし、そんなこと聞けるわけがない。
陸上部に入部した以上は毎日練習がある。ナオとずっと一緒にいるわけにはいかない。
ナオが少しでも元気になればいい。そう願うしかなかった。
それでも朝は一緒に通っていた。
「秀二、もうすぐ夏休みだけど、毎日練習なの?」
「んー、多分。」
「そっか。ますます暇だなあ。バイトでもしよっかな。」
「バイト?」
「うん、コンビニとか、ファーストフードとかどうかな。」
「あー、夜はやめとけよ。」
「何で?」
「コンビニ強盗があるかも知れねーし、夜道は危険だ。」
「ははっ!秀二、お父さんみたい。」
(お父さんて…)
秀二はナオがアルバイトをする事は良いことかも知れないと思った。
駅伝の大会以来、ナオは拓巳の話をしない。どこか落ち込んだ様子もみられ、秀二は心配で仕方がなかった。
あの日何かあったのかもしれない。しかし、そんなこと聞けるわけがない。
陸上部に入部した以上は毎日練習がある。ナオとずっと一緒にいるわけにはいかない。
ナオが少しでも元気になればいい。そう願うしかなかった。