事実を知らされて言葉が出なかった。 じゃあ、私の一人相撲で、勝手な思い込みで千尋に冷たい言葉を投げつけたのか。 そう思うと更に自責の念に駆られる。 いくらごめんなさいと謝罪しても償うことはできないのだろうか。 「一番辛かったのは『軟弱』呼ばわりされて、理佳子に会えなくなった事だな。」 千尋は私の方を見ずに、ずっと遠くに視線をやった。 やっぱり…。一番思い出したくない、でも向き合わなきゃいけない事で…。 中二の反抗期真っ盛りの私がいた。