あれから1週間が経った。

そして、私の目の前には一枚の用紙が置かれていた。

【入部届け】


「もう、まだ悩んでるの?」

さっちゃんは、珍しく私に文句を言ってきた。


「千晴って意外と優柔不断なんだね。もう、私が決めてあげる」


そういって、夏希は私の机から入部届けとペンを取り上げて書き始めた。


夏希が書いた部活は……


「野球部マネージャー?」


何で?


「何で?じゃなくて、自分がよく分かるんじゃないの?」


夏希は、ニヤニヤしながらカバンを持った。


「わかんないよ?」


全くわからない。


夏希が考えていることが。

「意外と千晴って敏感そうに見えて鈍感なんだね?」

「え!?ちーちゃんが鈍感?超意外なんだけど!!」


千晴がだんだん怖くなった。


千晴が何を考えてるのか全くわからない。


あの笑みに何が隠されてるの?