【完】愛する君と、




「ちょっ優!! どこ行くんだよ!!」

「疲れたから休む。ついてこないで」

「はぁ?! ふざけんな!」

「それこっちのセリフ。お願いだから、ついてこないでよ」

「そんなお願い聞けるかよ」

「うっさ、った」

いきなり俺の方を向いたからか、向かってきた人とぶつかってしまった。

その拍子に、優はふらふらし、地面に尻餅をついた。

今のは…なんだ。

「おい、優。お前ふらふらしてんぞ。熱あるんじゃ」

俺が優の額に手を伸ばすと、パチンと優に振り払われた。

「触んないで」

ここまで拒否されたのは初めてで、正直、すっげぇ辛い。

だけど、優の顔は真っ赤。

全く説得力がない。