「なぁ、優」
「…ん?」
「なんで…俺を誘ったんだ? ちさとちゃんは?」
「千里は彼氏とデート。あたし、日曜日はバイト入っててダメだから…」
「ふぅん…」
「…嫌、だった?」
「まさか! すっげぇ嬉しい!」
「…バカじゃないの」
優はクスッと小さく笑った。
優の笑顔に、毎回ドキッとする。
可愛いんだ、純粋に。
「…直紀は、なんであたしを好きになったの?」
「唐突だな…」
「千里にね、話したんだけど…」
俺の事…?
「千里が『今度さ、優の好きなところを聞いてみて』って」
…ふぅん。
なんか、ちさとちゃんって優のことわかってる、って感じだな。