【完】愛する君と、



「…?!」

あたしは、直紀に引っ張られた。

「コイツに触れんな」

「…」

あたしも、五十嵐くんも目を丸くしている。

「ちょ、な、なに?! 今の!」

『触れんな』って…!

あたしはあんたの所有物か!!

「なにって、俺の思ってる事を率直に伝えたんだけど」

「は、ぁ?! 別にメアド交換ぐらい良いじゃん!」

「いいけど、」

「じゃあなんで止めんの?! 意味わかんない!」

「いいけど、俺はまだお前のメアド知らないんだよ!!」

「…は?」

直紀の言葉に、言葉を失った。

メアド…知らない?

ぁ、そっか…。でも、それが…?

「俺の方が先に優に会ったのに、真の方が先に知るなんてムカつくだろーが」

「…」

なに…それ。