【完】愛する君と、




「優は誰と行きたいの?」

「ん? 千里!」


あたしは即答した。

人見知りで、あまり人と関わろうとしないあたしが唯一、心を開いている。

数少ない親友だ。


「まぁ、優がメールしてくれたら考えとくけど」

「…意地悪」

そんな事言われたら、送るしかないじゃん…。

「ふはっ!」

「…」

「ゆ」


直紀が、あたしの名前を呼ぼうとした時だった。