【完】愛する君と、




直紀は「はぁ」とため息をついて、あたしを抱きしめた。


「ぇ…なお、き…?」

「ざけんな」

「…っ?!」

「なに他の男の家泊まってんだよ…っ!!」


直紀の顔は、本当に怒っていて、あたしは思わず俯いてしまった。

気づいたら、直紀の家に着いていて、ソファにそっと腰を下ろした。


「んで、マジなんで他の男の家に泊まってんの?」

「たまたま…会って」

「たまたま会ったから、ついて行ったわけ?」

「…うん」

「…アホかお前は」

「なっ」

「なにノコノコついて行ってんだよ…」

「べ、別に、直紀には関係ないじゃん!! ってか、あたし帰る!!」

あたしがソファから立ち上がると、直紀に手首を掴まれた。


「離してよ!!」


「嫌だ」


「離して!!」



「行くな」



ぇ…。