直紀は手を離そうとしない。
「ぁ、み、実くん! ありがと!」
「はいはい! じゃあな、千里によろしくっ」
「…うん!」
あたしはそう言って、微笑んだ。
「行くぞ」
「ぁ、ちょっ」
直紀は手を引っ張り、実くんの家を出た。
「な、直紀! どうしたの…?!」
「どうもこうも、優を迎えにきたんだけど?」
なんか…怒って、る??
「”みのるくん”って、なに」
「ぇ…千里の、元カレ…」
「なんで千里ちゃんの元カレん家に泊まってんの?」
「それは…っ。…たまたま、道であって…」
「自分家に帰るんじゃなかったの」
「…一人で、いたくなくて…」
一人は…嫌だ。
だって…

