あたしはケータイを財布を鞄に入れ、そっと玄関のドアを開けた。 「…バイバイ、直紀」 そう呟いて、家を出た。 たった、2ヶ月だけど…直紀と過ごした部屋。 あたしにとって、宝物みたいな時間だった。 あたしは傘もささずに、大雨の中を歩いた。 すれ違った人が、あたしを不思議そうな目で見てくる。 「優ちゃん?」 「…上村くん…」 目の前には、千里の元カレ・上村 実くん。