「指輪は?」
「それはまだいいや」
「…まだ?」
「つき合ったら、とびっきりの高級品買うから」
「…アホでしょ」
「ほっとけ」
伊藤は「はぁ」と深くため息をついて、他のアクセを見に行った。
俺も歩きながら見ているけど、あんまりピンとこない。
はぁ…ん?
一つのネックレスが目に入った。
シルバーのウサギで、耳の飾りが薄いピンク色の綺麗な石がついている。
「その石は、オパールというんですよ」
店の人が、そっと微笑んで言った。
「10月の誕生石で、『希望』という意味が込められているんです」
ふぅん…『希望』、ね。

