違う…こんな事が言いたいんじゃない。 「さんざんあたしに『好き』って言ったくせに。 結局はやっぱ、噓だったんでしょ? 女子高生をたぶらかして、おもしろがってたんでしょ?」 こんなの、違う… 違うのに──止まらない。 「本当は、あたしのこと、 好きでもなんでもなかったんじゃないのっ?」 あたしがそう言うと、直紀は思いっきり壁を叩いた。 その音は、カラオケルームをシーンとさせた。