「先輩にな、無理矢理…」
「客集めだ、ってね…」
なるほど…。
確かに、こんなカッコイイ2人が、立っていたら、客が集まるに決まってる。
「案内してあげたいんだけど…俺たち、あと10分ぐらいやってないといけないからさ。
終わったら、電話する」
「ぁ、うん…」
「じゃあ、ここからは仕事な」
「ぇ…」
直紀はそっとあたしの手をとって、チュッと手にキスをした。
「なっ//」
「『どうぞ、ゆっくりとお楽しみ下さい、お嬢様』」
どこかのホストクラブみたいなセリフを言って、手を離した。
あたしは顔が赤いまま、千里と大学に入った。

