【完】愛する君と、




直紀は、「さて、と」と言いながら、ジャンプして下に降りた。


「帰るぞ、優。ほら、受け止めてやる」


つまり…ジャンプしろと?


「…受け止めなかったら、会わないから」

「ははっ、そりゃ、受け止めないとな!」


あたしは勇気を振り絞り、目をつぶってジャンプした。

すると、直紀は見事にあたしをキャッチ。


全然痛くなかった…。


「直紀、ありがと」

「ん…」

「…直紀?」

直紀は、全然あたしを離そうとしない。

逆に、ギュゥッと抱きしめてくる。