「なっ! 無理無理!」 今日会った人となんて…! 「俺、優に一目惚れした。本気だから」 「いや、でも…」 「一週間だけでもいい」 「…せ、せめて、会うだけ…にして?」 会うだけ…。 『恋人』としてでも、『友だち』としてでもなく、 会うだけ──。 「わかった」 すると、直紀は鞄の中から紙とペンを取り出し、何かを書き始めた。