私は気に入らないことがあれば、こうして素直にその場から離れるし、好きな人が出来れば、気持ちを素直に伝えてきた。



『嘘はついちゃいけない』



小さい頃からそう教わってきたし、それが自分が自分らしく生きられる方法だと思っていた。



本当の自分を分かってくれる人が傍にいればそれで良かった。



携帯を開いて、彼にメールをした。



私のことを一番分かってくれている、彼に。




私は学校に荷物を置いたまま、彼がいる場所へと向かった。