月物語 ~黒き者たちの宴~




礼が送られた場所は、当然ながら赤宮だった。



目覚めた場所は、赤天殿と聞いた。



食事は自室で摂らされた。



誰にも会わないようにだという。



機会は平等に、ということらしかった。



赤宮の入浴場は、本当に豪華だった。



雉雀の話を思い出す。



―そりゃ財政不足にもなるわよ。



湯床からあがると、礼は羽を広げたような団扇で扇がれた。