「じゃあ、黄国にも王と四神がいるの?」
「黄国には、王も四神もおりません。
天に最も近い国ですし、この国にはそもそも民がおりませぬ。」
「民がいない?」
「黄国は、主に人の魂の送還を行う地でございます。
私のような黒きものが、魂を導くのです。」
「ずっと気になってたんだけど、その魂っていうのは結局何なの?
今の私みたいに身体だってあるし。
ほら、花梨たちも。」
鰯は少し困ったような顔をした。
花梨が助け船を出す。
「赤王様。
それは私たちにもわからぬことなのです。
ただ、私たちのもともとの存在は天下の人ということ。
それだけは確かです。」
「天下?」

